「この仕組みではダメだ。しかし、どうすればいい…?」ミスミグループへの統合直後、単身子会社に出向した私は、工場を回って愕然としました。受注書があいまい。指示書ができていない。出荷までのプロセスに穴がある。つまり生産システムが整っていなかったのです。それでも、現場はベテランを中心に回っていく。これまでやってきたのだから問題ないと…。しかし、効率の悪さは一目瞭然。私は提案をくり返しました。生産システムを整えましょう。将来への投資ですと。しかし、当時の私は外部から来た30手前の若造。「本当にそれで儲かるのか?」と何度も反論されました。もう辞めようかな、と思ったことも一度や二度ではありません。それでも、やりきろうと思えたのは仲間がいたから…。それは、変化を恐れず前を向いて走って行く若手でした。彼らは私の考えに共感し、やりましょうよ、絶対よくなりますよ、と応援してくれました。彼らがいたから、導入を実現できた。結果、管理コストが半減し、大幅な生産効率の向上が実現しました。
そして今、私は国内外で6つの工場の管理運営を任されています。上海、タイ、北米、インドなど。どの工場も、タフな課題が山積み。しかし、あのとき、応援してくれた若手のような社員が必ずいるはず。そう思えば、きっと何とかなる、と気付けば前向きに考えている自分がここにいます。
- 入社13年目。営業、購買、生産管理、在庫管理と様々な職種を渡り歩き、現場経験を積む。その後、2013年に現部署に配属。国内外6工場の管理運営を担っている。